
いつの世も「髪は女の命」。でも、最近は髪に次ぐ女性のお手入れパーツとして「爪」も挙げられるのではないだろうか。
あなたの彼女や奥様、ネイルサロンに通っていません? 何やら細かくデコレイトした爪の先をしていませんか?
かくいうわたくし、40歳を過ぎた今もネイルサロンに通った経験がなく、少々難易度の高いプレゼンや気合入りまくりの飲み会以外は、顔もすっぴんなら爪も“素”の状態。
なもんで、東京あたりへ出張すると軽く打ちのめされることになる。出版関係の仕事の女性編集者は年齢関係なく、皆うつくしい爪をしているからだ。
バックパックに自転車という“男前”な姿で都内を移動するという、あの勝間和代氏もネイルだけはばっちりキメキメだ。どんなに仕事に忙殺され、男性と肩を並べて仕事をしていても、キーボードを打つ指先が美しく飾られていると「そこで女である自分を自覚できる」という働く女性は実に多い。
ということは、ろくに爪の手入れもできてないわたしは、すでに中身も外見も「働くおじさん」化しているということか...。
わたしなど全く部外者もいいところだが、女性の中には「一爪入魂」とばかりに並ならぬ情熱をネイルケア&ネイルアートに注ぐ人たちがいる。
ヒョウ柄とか、ラインストーンをちりばめた爪くらいで驚いていてはいけない。男性のあなたは見たことがあるだろうか? 押し花で飾られた爪、金箔が施された爪、宝石があしらわれた爪を!
サロンでプロに頼まずとも、自分で爪にグラデーションをつけたり、アクリル絵の具で花や蝶を描いたり、ネイルシートと呼ばれる爪用のシールを貼りつけたりと、自宅で爪の先のデコレーションに魂かけてる女たちは確実にいるのだ。
一度ハマるとこだわりはどんどんエスカレートしていき、本来の素の爪の2倍以上ある長さの付け爪を装着したり、3Dネイルなる立体感あふれる装飾を作りこんだり…と、もはやその技術は職人の域。
そしてふと思うのだ、この熱心な傾倒ぶり、男の世界にもあるのではないかと。そう、いわゆるひとつの「デコ車」という世界。本来のフォルムは? 色は? と考え込むくらい派手に装飾され、何か別の世界を体現している男のデコ車への情熱と、女の爪への情熱は同じ熱さを持っていると思うのだ。
飾る対象の大きさは違っても、塗る、付ける、足す、技巧を凝らすという意味では同一線上にあるデコ車とネイルアート。それもまたある種の自己表現ではあるのだが......飾れば飾るほど深みにはまっていく。もはや、後には戻れない。そして、誰もそれを止められない。
だが、悲しいかな、お金と労力と情熱をかけた割に、異性にはモテないんだよな~その手の装飾って。
※この記事は実話をもとに書いたものです。