
車にカセットデッキをつけている人がどのくらいいるだろう。
わが家の軽四には、まだそれがある。
車内で音楽を聞くとしたら、AM/FMラジオか、カセットテープか、CDだ。
私は未だMDというものに触れたことも、それを使って音楽を聴いたこともない。そんなだから、MP3プレイヤーなんて、さらに遠い世界の代物で、どういう使い方をし、どういうメリットがるのか、皆目見当がつかない。
そんな「違いのわからない」私でも、さすがに運転中にカセットテープで音楽を聴くということは、しばらくしていなかった。
そもそも、カセットテープを巷であまり見かけない。でも、ごくたま~に、CDショップのワゴンにどさっとカセットテープがセール品として並べられていることがあり、昔の曲を見つけては、懐かしいのと安いのとで、2つ、3つまとめて買ったりするのだ(そんなん、私だけ??)。
積極的に聴くわけではないが「車にデッキもあるし、なんかのときに聴こう」とつい買ってしまったり、捨てずに残したりしているカセットテープがいくつもわが家には転がっている。
そんな状態が数年続いていたのだが、ある日、CDラックの片隅にほこりをかぶって置いてあったカセットテープが目に入り、「ちょっと聴いてみるか」という気になった。QEENの「MADE IN HEAVEN」である。
QEENのファンでも何でもないのだが、うちにあったということは、夫が買ったのだろう。でも、彼の趣味のジャンルでもないので、多分、ワゴンセールで安く売っていたのを衝動買いしたのかも…。
カセットをデッキに押し込んで、車を走らせていると・・・「It’s A Beautifu lDay」の印象的なイントロ。「あれ? これCMで流れていなかったっけ?」
しばらく聴きながら走っていると、今度は「I Was Born To Love You」。「あれれ、これもCMに使われていた曲じゃん!」。
自分では決して買わない種類の楽曲なのだが、フレディ・マーキュリーののびやかなボーカルが真夏の空の下を走るのにぴったりで、いい感じにマッチしているのである。「ひょうたんからコマ」とは、まさにこのこと! 思いがけない音との出合いは、ハンドルを握る私の気持ちを高揚させる。
音質の良さを追求すれば、同じ曲でもより良く聴けるのかもしれないが、まずは音源。お気に入りの曲に包まれて走る至福は、車のグレードに関係なく感じることができるはず。しばらくあけてないCDボックスがあれば、昔の曲を引っ張り出して運転しながら聴いてみるといい。とっても安上がりなストレス発散になるのではないだろうか。
※この記事は実話をもとに書いたものです。